7 「畜産に関わっている人の職がなくなるじゃないか」

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●「世界にどれだけの数の、畜産・精製・輸入等を生業にしてる人が居るか。畜産をやめようなんて言ったら、畜産に関わっている人の職がなくなるじゃないか。その膨大な数が予想される人が就ける職が有るのか?」という疑問があります。

例えばビニールを作る会社があります。ビニールの原料は石油です。石油製品は燃やすと有害なガスが出るということで、買い物の時はビニール袋をもらわないようにしよう、とか使用量を減らすためのいろいろな運動が広がっています。それについてあなたは「ビニールの会社の人が困るからビニールを使わなければ」と思いますか?
どんな産業にも寿命はあり、儲からなくなったら別の手段を考えるしかないのではないでしょうか?

何か動きや変化があれば、損する人と得する人が生じるのは当然ではないでしょうか?
ビニール会社の例をもう一度出すならば、ビニール袋をもらう人が減れば確かにビニール会社は損をします。しかし石油の消費量が減ることで大気が浄化され、多くの人が得をします。どちらを選択しますか?という問題です。肉食をする人が減ることで畜産業者は損をするでしょう。しかし焼畑が減り、森林の減少が抑えられ、多くの人が助かります。
どちらを選択しますか?ということです。ですので私は肉食をやめることを強制するつもりはありません。肉食を続けることのメリット、やめた場合のメリットを量りにかけてよく考えて選んで下さい。そうして考えた結果、多数の人が肉食を減らし、畜産業者は困るかも知れません。
しかしそれに問題がありますか?誰かに強制されたのではなく、多くの人が考えて選択した結果なのですから。あるビニールの会社ではとうもろこしや生ゴミなどからビニールを作る技術を研究しているそうです。売り上げが落ちる(or可能性がある)→原因を探り、対策や代替案を考えるというのはどんな産業でも必要なことです。

こう言うと「要は、少数の方に犠牲になってもらって大勢の方に助かってもらいましょうってこと?」と思うかもしれませんね。
ですが、よく考えてみてください。どうしてこれを「犠牲」と考えるのでしょうか。あなたはものを買う時、どちらが自分にとって有益であるか考えた上で「選択」をしませんか?その選択の結果、あなたが選ばなかったものを作った人はあなたの「犠牲」ですか?普通はそうは考えないですよね。